感情の起伏が荒い原因は肝風・胆火
”春は肝”part4 肝風・胆火
そればかり。。。まだ始まったばかりなので積み重ね。継続は力なりで質・量ともに充実した内容となるよう精進。
今の時期はやはり一年の季節の中でも情緒が不安定になりやすい。
気分は上々♪のように上がったと思えば
何があったわけでもないのにズドーンと落ちる。不安に駆られる。涙が止まらない。得も言えぬ恐怖に襲われる。
と思えば時に理由がなくイライラする(# ゚Д゚)
春に自律神経のバランス、ホルモンバランスが乱れやすいことを実感している人は多いと思う。
①正常型(感情の波も閾値も正常)
②感情の波は普通だが閾値が狭い
③閾値は正常だが感情の波が大きい
急にすごい適当な図を作ってみた。いや適当でなく慣れない作業なのでかなり頑張って作ったんだけど見た目がすごい簡素すぎる。自分で見ても。
何を表現したかったのかというと、情緒と心身への影響をイメージ化したかったので描いた。
人の感情なので本来は図化なんかで表せるようなものではないけども、イメージが湧きやすいように、と思い。。
波線が感情の起伏。真ん中の直線が感情の平均値。無感情(?)状態。
上下の直線は感情の閾値。上はイライラなどの怒りの感情でもあれば楽しいなどのポジティブ感情。
下は不安、恐怖、孤独感、恐れなどのネガティブ感情。
普段生きていてこんなにリズム良く感情の波があるわけではないというのは置いておいて
①が正常な状態。特に生きていて感情に左右されにくい。
②感情の波の強さは①と同じだが閾値が狭いために、周りの人よりも感情が身体を支配してしまいやすいタイプ。
③閾値は①と同じだが感情の波が強いために、周りの人よりも感情が身体を支配してしまいやすいタイプ。
パート3で書いた方剤や分類に当てはめるなら②が虚にあたり、③が実タイプ。
もちろんこれも人間は複雑で、虚実錯雑な場合もある(というかほとんどが虚実錯雑)。
春の時期は誰しもが自然と①→③のように感情の起伏が激しくなるので、それが閾値を超えてしまう③になってしまうと身体への負担となる。
もともと閾値が狭い②タイプの方は感情の波も荒れやすく情緒がいつもより不安定になり
③タイプもいつもよりより波が強まるので不安定になりやすい。
今までご相談にのってきた経験では西洋薬のマイナートランキライザー(精神安定剤)、抗うつ薬などを長期的に服用された方は
服用が長いほど②のように閾値が狭くなってしまっている方がかなり多かった。
もちろんもともと③タイプの方はいるので、必ずしもではないが。
ようは精神安定剤は心を治すわけでなく、感情の波を強制的に安定させるものであるため、
その外的要因の強制状態が長期化すると身体が
だが東洋医学でも西洋医学でもなんでも、一端だけを見てそのものを評価してはいけない。
つまり精神安定剤を悪者のように書いているが、もちろんその投薬のおかげで体調が回復している人もたくさんおられる。
身近な人の死や別れなど、何らかの環境などの影響で③のように感情の起伏が激しくなることで心身が壊れそうな状態には
明らかに即効性のある西洋薬が効果絶大。そこから頼ってしまい、長期化しないようにすることが大切だ。
しかし長期化してしまったとしても、漢方相談・カウンセリングを通して閾値も広がり、感情の起伏も緩和することで
①の状態に戻った方もいるので安心してください。
いつも書き始めると止まらないので、以下はより興味のある人のみに向けて書く。これを習慣化しようかな?
この前提があり、やっと今回のテーマ”春は肝”part4の”肝は風”に入るが
”風”は起伏、ムラを示す。
もちろん春は「春一番」でいうように外の風も強い時期で季節の変わり目で風邪をひいて体調を崩しやすい。
現代では風邪は「かぜ」と呼んでいることが一般的になっているが元々は「ふうじゃ」、つまり風の邪、風の外敵と呼ぶように外風を示した。
一方、自律神経やホルモンバランスに影響しやすいのは外風でなく内風。
肝自体身体の中の臓器でまた機能を示すものなので、外か内かでいうともちろん内だが、身体の中で風ってどういうこと?と思うだろう。
それをイメージするために、目の前に揺らめくロウソクの灯を想像し、それをどう消すかイメージしてください。
ほとんどの人はほっぺを膨らませ、ふぅー!と口から息を吐いて消すのではないでしょうか。
自分がどう風を生じさせたかわかりますか?
まずは口を閉じ、肺にたまった空気を口内に集中させ口内圧力を強くし、口を一部開けることでその開け口からドッと空気が鋭く漏れる。
ようは口内、口外の気圧の差で風を生じる。
ビル風は高い建物の乱列と地上の高低差などで普段吹いている風の圧力が均等でなく偏り(ムラ)それが部分的な強い風を生む。
台風は低気圧、中心の気圧がどれだけ低いかが風の強さを示す指標ともなるが、ようは高気圧と低気圧の高低差(ムラ)が風を生む。
身体でいうと流れているものがわかりやすいので血流で考えてみましょう。
血が流れているところに脂質などの汚れの積み重なりや冷え、筋肉過緊張などで血の鬱滞が生じてしまうとそこの圧力が高まる。
そこにはけ口ができるとそちらに血が流れますが、脂の汚れと一度かかった圧力により血管内が歪む。
これを繰り返しどんどん歪んでいき、スムーズな流れができなくなりムラを生む。
それが生理でいうと生理周期の乱れを生んだり、またそこからホルモンバランスへの影響や自律神経のバランスへも影響する。
精神的にはそのムラが幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンなどの流れも阻滞したりすることで鬱を生むと考えている。
少し脱線だが東洋医学でよく見る気血水(気血津液)を西洋医学的に考えると血は血、水は血以外の体液は大体皆同じだが
”気”は”ホルモンなどの情報伝達の電気シグナル”を指していると個人的に考えている。
なので鬱はセロトニンだけではないけど、それらの幸せホルモンと呼ばれるものの伝達が
気のレベル、水のレベル、血のレベル、どのレベルで鬱滞しているのかによって漢方の方剤を使い分ける。
だが、精神的な症状は正直漢方の力だけで完治はほとんど、というかない。
精神的な症状に漢方を使う場合は、西洋医学のように感情の閾値を狭くするなどの作用はないので長期の使用に不安はないが
結局は一時の乱れを緩和しているだけなので、精神的な受け止め方、考え方が変わっていない場合、同じ環境で時間が経つと
症状は同じように顔を出すだろう。
なのに自分の経験でもあるように、症状に困ることなく生活できるようになった人を見届けられたかというと
それは漢方の力+カウンセリングにより本人の根本的な意識の持ち方、受け止め方が寛容になったためと考えている。
なので、この情報や他でもだが、精神的に困っている場合いくら自分の症状にある薬だとしても飲み続けても治ることはかなり難しいので
合わせてカウンセリングすることを勧める。
自分は両面のケアを考え、また時に別症状が出た時もそこにしっかり合わせ、声を聴きご相談に乗ります。
来局でなくてもできる限りお読みいただいたあなたの一助となるように尽くしますのでコメントでも何でもご相談ください。
青森県青森市 完全予約制の漢方相談薬局 平成堂薬局 櫻井 大輔
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